……だから、これは、お別れの通信なんだ。 【博士は! 博士は無事なんですか!?】 【――うん。何とか無事だよ。やれやれ、悪運が強くて死に損なった。……けど、もうすぐ死ぬかな】 【……え……?】 【ああ、そんな大怪我をしているわけじゃないよ。ただ、瓦礫の下に閉じ込められた。爆撃された時、ホールの近くにいて、吹っ飛ばされた時にそこに飛んじゃってさ。あとは柱やら何やらのおかげでそれなりに生存空間ができて、生きてるってだけで】 エメレオは至極普通の調子でそう言った。